さくら

さくら
さくら
posted with amazlet on 05.12.14
西 加奈子
小学館 (2005/02)
売り上げランキング: 12,048
雑誌「ダ・ヴィンチ」で良いみたいに書かれていたので、出た頃から気になってはいたものの…。「THE3名様」購入ついでにAmazonでポチっとな。
装丁からしてめっさオシャレで読みやすい表紙の柔らかさ。
かなり若い子向きというか、最近の読書離れの独特の工夫というのが垣間見られて、仮にも「ワカイコ」な私的にはいい感じ。
読んですぐにひきこまれました。
あったかくて幸せに溢れていて、世の中に溢れてそうで溢れていないドラマチックな家族の物語がたんたんとした口調で描かれていました。
「東京タワー」が絶好調な売れ行きの中でかなり納得なベストセラーな一冊。かなり雰囲気は似てる。
ただそれがノンフィクションかフィクションかの違い。
話の進み方としても、爆笑爆笑、でしんみりほろり。
私はこの「さくら」のほうが後半の衝撃、悲しさは大きかった。
不幸は突然やってくる。
つうか私どうやら、自分の周り・興味のある世界に起こることと、その時読んでる本・見てる作品の内容が運命的にリンクすることがある体質(?)みたいで。
例をあげると、大好きなミュージカル女優・本田美奈子さんの訃報の前後に骨髄ドナーの本を買って読んでるし、そのきっかけとなった骨髄バンクの呼びかけをされた同じ時に内容を全く知らずに「半落ち」をDVDレンタルしてるし。
んでまぁ、この「さくら」でもちょっと関連づけられることが身内で起こりまして。
読後感が「ずし〜〜〜ん」って感じです。
ずし〜〜〜ん。
言葉でうまく言い表せないけど、響いて響いて心とか頭とかもう全身に残りまくりました。
久々にいい本に出会いました。
この作者・西加奈子さんにかなり興味持ったので、「あおい」も読んでみようかなと思ってます。